「英語」、「会計」、「IT」はビジネスパーソンの必須科目と言われています。
この記事では、「IT」の基礎知識を身につける上で最適な資格であるITパスポートについて解説します。
履歴書の資格欄にITパスポートと記入しておけば、最低限のITリテラシーを身につけていることを採用担当者に理解してもらえるでしょう
ITパスポートとは?
ITパスポートはITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。
ITパスポートの試験データ
ITパスポートは年間で10万人以上が受検する超有名資格で、近年は受検者数も増加傾向にあります。
合格率は50%程度であり、比較的合格しやすい国家試験です。
ITの知識に自信のある方は50~100時間、ほとんど知識がない方は150時間程度の学習時間を確保できれば、合格することができるでしょう。
ITの知識がない場合でも1日に2時間の学習時間を確保できれば、3か月で取得を目指すことができます。
年度 | 応募者数 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率(%) |
---|---|---|---|---|
令和3年度 | 170,664 | 150,088 | 80,864 | 50.4% |
令和2年度 | 146,971 | 131,788 | 77,512 | 58.8% |
令和元年度 | 117,923 | 103,812 | 56,323 | 54.3% |
平成30年度 | 107,172 | 95,187 | 49,221 | 51.7% |
平成29年度 | 94,298 | 84,235 | 42,432 | 50.4% |
ITパスポートの試験範囲
ITパスポートの試験範囲は、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3分野から出題されます。それでは、それぞれの試験範囲について解説していきます。
ストラテジ系とは、「企業と法務」、「経営戦略」、「システム戦略」に分かれます。この範囲では、企業活動の基礎知識を学習します。一見すると、ITとは関係がないように感じるかもしれませんが、ITの有効活用は企業利益に大きく関係します。ITをいかにして企業利益に繋げればよいのか、企業活動においてITを有効活用するための知識が問われます。
マネジメント系は、「開発技術」、「プロジェクトマネジメント」、「サービスマネジメント」に分かれます。この範囲では、ITサービスを開発する際のマネジメントに関する基礎知識を学習します。多くのITサービスは複数人でプロジェクト体制を築いて開発していきます。限りあるリソースをマネジメントしてITサービスを開発するための知識が問われます。
テクノロジ系は、「基礎理論」、「コンピュータシステム」、「技術要素」に分かれます。この範囲は、コンピュータシステムネットワーク、データベース、セキュリティといったIT技術を学習します。ストラテジ系やマネジメント系に比べてITのイメージが強い分野になります。
ITパスポートが就職活動で使える理由
大卒の就活生の数は40万人以上いると言われています。
ビジネスパーソンの必須科目であるITの基礎知識があれば、40万人以上のライバルに差をつけて希望の就職先から内定を獲得できる確率も大幅にアップするでしょう。
下表はITパスポートの受検者のうち、社会人と学生の内訳を示しています。年間でITパスポートの資格を取得している学生は2万人にも満たないことが分かります。
社会人/学生 | 応募者数 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
社会人 | 121,321 | 106,586 | 62,926 | 59.0% |
学生 | 49,343 | 43,502 | 17,928 | 41.2% |
合計 | 170,664 | 150,088 | 80,864 | 53.9% |
ITパスポートの資格をもって就職活動に臨むということは、40万人以上のライバルのうち、ITリテラシーのレベルは上位2万人に達しているということを証明できます。
一部のサイトでは、「ITパスポートは資格として簡単すぎて、就活ではアピールできない」という意見もありますが、そのITパスポートですら持っていない就活生が多数であるのが現実です。
また、ITパスポートは超有名資格ですので、人事採用担当者は必ず知っていると言っても過言ではないでしょう。人事採用担当者が知らないマイナーな資格であれば、正当な評価を受けることができないケースもありますが、ITパスポートは間違いなく就職活動にプラスに働く資格です。
また、ITパスポートは社員に取得を奨励している企業も数多くあります。企業がITパスポートの取得を奨励するということは、それほどにIT人材の育成を重要視しているということです。それほど重要な資格を就職活動の際に取得済みであれば、多くの先輩社員よりもITリテラシーが高い可能性が高いと言えるでしょう。この点からもITパスポートの資格取得が就職活動で有利になるのは明らかでしょう。
まだ取得できていない方は、就職活動が始まるまでに計画を立てて取得しておくと良いでしょう。
ITパスポートの上位資格の取得を目指す
ITパスポートに合格すれば、更に上位の資格取得を目指すと良いでしょう。
ITパスポートの次に取得を目指すべき資格に基本情報技術者試験があります。基本情報技術者試験の試験範囲はITパスポートと同じく、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の3分野に分かれます。同じ分野から出題されますが、知識レベルはより高度になりますので、知識レベルを深めておく必要があります。
ITパスポートの資格で就職活動は有利になりますから、その上位資格である基本情報技術者試験に合格していれば、希望する企業に就職できる可能性は大きく上がるでしょう。
ITパスポートより更に進んで学習したい方は、基本情報技術者試験の取得を目指すと良いでしょう。
まとめ
この記事では、「IT」の基礎知識を身につける上で最適な資格であるITパスポートについて解説しました。
ITパスポートは比較的合格しやすい資格ですが、国家資格であり取得する価値は十分あるでしょう。
就活生の方は、就職活動が始まるまでにITパスポートの資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました!