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生物学専攻のキャリア解説

中学校や高校での学生生活のうち、誰もが一度は生物学を学んだことがあるのではないでしょうか?

そんな生物学を大学で専攻した場合に歩むことができるキャリアを解説します。

生物学に興味はあるけど、専攻するかどうかを迷っている方の参考になれば幸いです。

それでは、どうぞ!

目次

そもそも生物学とは?

生物学とは、地球上のあらゆる生物を対象にして生命現象のメカニズムを解明する学問です。一言で生物学といっても、どういった視点から生命現象の解明にアプローチするかによって更に細分化されます。

まずは、生物学を専攻することでどういったことを学べるのか解説します。

ミクロな視点から生命現象を解明する生物学

ミクロな視点から生命現象を解明する学問の一例としては、「細胞生物学」「分子生物学」、「発生生物学」などがあります。

「細胞生物学」では、生物を構成する細胞レベルで生命現象のメカニズムを解明します。「分子生物学」では、細胞を更に細分化して、細胞の構成要素でタンパク質や遺伝子レベルで生命現象のメカニズムを解明します。

例えば、ある生物の遺伝子を他の生物の細胞に組み込んで、新しい性質を持たせる遺伝子組み換え技術や、生物が持っている遺伝子を改変するゲノム編集技術を学ぶことができます。

「発生生物学」では、受精卵がどのような過程を経て、生物の体を構築していくのかを学ぶことができます。

マクロな視点から生命現象を解明する生物学

マクロな視点から生命現象を解明する学問の一例としては、「動物行動学」「生態学」などがあります。

「動物行動学」では、研究対象を動物として、動物の行動を研究します。「生態学」は生物と環境、または生物同士の相互作用を理解しようとする学問です。

生物学専攻はどんなキャリアを歩むことができるのか?

生物学は将来性の高い研究領域であるあるものの、就職活動に関しては競争倍率が非常に高いレッドオーシャンとなっています。

これから生物学を専攻するかどうか迷っている方は、レッドオーシャンであることを十分に理解した上で進学するようにしてください。それ故に、せっかく学んだ知識を活かすことができずに全く別の業界に就職することになる危険性がある点は注意しましょう。

生物学の知識を活かした業界

生物学の知識を活かした代表的な業界は「農林・水産業界」、「食品・飲料業界」、「製薬業界」などが挙げられます。

ただし、農林・水産業や、食品・飲料業では、研究開発職の募集人員が極めて少ないため、生物学の知識を活かした職種に就くことは非常に難しいです。

誰もが知るような有名企業であっても研究開発職の新卒募集は1桁であることも珍しくありません。また、研究開発職の採用条件に大学院卒としている企業も多いです。生物学の知識を活かした業界に就職したいがために、大学院まで進学したにも関わらず、就職活動に失敗した事例も聞きますので、注意しましょう。

製薬業界への就職を目指す場合、薬の知識が必要になりますから、薬学部や医学部の学生が優先して採用されるケースも多いです。

しかし、必ずしも就職ができない訳ではありません。競争倍率が高いため、他の学生よりも突出した能力を示すことができれば、希望の業界に就職することも可能でしょう。

研究実績を積み重ねたり、関連する資格取得をして、他の学生に差をつけるようにしましょう。

農林・水産業界でのキャリア形成について

農林・水産業界とは農業、林業、水産業といった一次産業を指します。人々が生きていくために必要不可欠な業種ではありますが、近年は就労者の高齢化や後継者不足といった課題を抱えています。

近年は、Agriculture(農業)とTechnology(技術)を組み合わせたAgriTechが注目されています。

具体的には、AgriTechとはAI, IoTといった最新技術を農業に応用するサービスのことです。AIによって作物の成長を予測したり、IoTセンサーによってハウスの環境を可視化するようなサービスもあります。

生物学の知識に加えて、情報系の知識を習得している場合、農林・水産業界では引く手あまたとなるでしょう。

食品・飲料業界でのキャリア形成について

食品・飲料業界とは、原料から加工食品、清涼飲料水やアルコール類などを製造して、消費者に販売する業界を指します。食べることは人間にとって必ず必要なことですから、安定した需要が見込める業界です。

近年は、Food(食べ物)とTechnology(技術)を組み合わせたFoodTechが注目されています。

FoodTechでは、AIによって規格外の製品を検出したり、IoTセンサーによって食品工場の可視化をするようなサービスがあります。

それ以外にも、食品の賞味期限を延ばすような包装材の開発や、細胞から食肉を培養する培養肉の技術などもあります。

食品・飲料業界では、新技術の研究が盛んになってきてはいますが、まだまだ発展中の業界と言えるでしょう。

生物学の知識を活かして研究者を目指す

生命現象はいまだに未知のことが多く、将来性のある研究分野です。

近年は、新技術の誕生や分析機器の性能向上に伴って、生命現象の解明速度が著しく上がっています。

その分、新技術や分析機器への理解が必要になります。

また、生物学だけではなく、物理学や化学と融合した新たな研究領域も生まれています。

生物学の知識を活かして研究者を目指す場合は、生物学に留まらない知識の獲得が必須と言えるでしょう。

まとめ

今回の記事では、生物学専攻のキャリア解説をしました。

今回のポイントは、次の通りです。

  • 生物学の知識を活かした代表的な業界は「農林・水産業界」、「食品・飲料業界」、「製薬業界」が挙げられるが、競争倍率が高い。
  • 生物学の知識を活かして研究者を目指すことができる

生物学を専攻して、企業に就職する場合は、競争倍率が非常に高いレッドオーシャンです。

就職活動が始まるまでに他の学生に差をつける実績を積み重ねておきましょう。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

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