FP(ファイナンシャル・プランナー)は金融リテラシーを向上させる上で最適な資格です。金融リテラシーを身につけていれば、どんな仕事に従事していても、経済的な困窮に陥るリスクをぐっと減らすことができます。
キャリア形成の不安を語る人の多くは、「そのキャリアで十分な給料を手にすることができるのだろうか?」と語ります。
たしかにキャリア形成にお金の不安はつきものですが、高い金融リテラシーを身につけておくことで、お金に関する不安の大部分を解消することができます。
この記事では、金融リテラシーを身に着けるために最適なFP技能士の資格について解説します。
それでは、どうぞ!
FP技能士とは?
FP技能検定を実施している団体には「日本FP協会」と「きんざい(金融財政事情研究会)」の2つがあります。FP技能検定には、1級、2級、3級の等級があり、それぞれに学科試験と実技試験が設けられています。学科試験と実技試験の両方に合格すると、合格証書が発行され、等級ごとに「フィナンシャル・プランニング技能士」を名乗ることができます。
FP試験は以下の6つの領域から出題されます。どの領域も金融リテラシーの必須科目と言える内容です。FP技能検定では、これら6つの領域を手広く学びことができる資格です。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
FP技能検定は国家試験ですが、比較的合格しやすい資格となっています。ただし、FP1級の試験難易度は別格となっていますので、十分な学習をした上で受検するのが望ましいでしょう。
金融リテラシーを身につける目的であれば、まずは3級の受検をおすすめします。
FP技能検定3級試験とは?
FP技能検定3級の試験は申込時に「日本FP協会」と「きんざい(金融財政事情研究会)」のどちらの実施団体で受検をするか選ぶことができます。どちらで受検しても学科試験は同じですが、実技試験の内容が異なります。
【日本FP協会】FP技能士3級試験 合格率
試験年月 | 学科試験 | 実技試験 <資産設計提案業務> |
---|---|---|
2021年9月 | 84.69% | 80.50% |
2021年5月 | 83.25% | 76.65% |
2021年1月 | 87.92% | 86.53% |
2020年9月 | 89.64% | 88.04% |
2020年5月 | 中止 | 中止 |
【金融財政事情研究会】FP技能士3級試験 合格率
試験年月 | 学科試験 | 実技試験 <個人資産相談業務> | 実技試験 <保険顧客資産相談業務> |
---|---|---|---|
2021年9月 | 53.31% | 43.25% | 48.68% |
2021年5月 | 47.81% | 59.63% | 47.76% |
2021年1月 | 63.75% | 58.63% | 56.01% |
2020年9月 | 69.28% | 35.28% | 56.20% |
2020年5月 | 中止 | 中止 | 中止 |
どちらの団体で合格しても「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」を名乗ることができます。既に金融リテラシーが高い方や、勉強が得意な方は30~50時間の学習時間で合格を狙うことができるでしょう。勉強が苦手な方は100時間の学習時間を目安にして合格を狙うと良いでしょう。
キャリア形成と金融リテラシー
金融リテラシーは資産形成に役立つ
金融リテラシーを高めることで、資産形成のスピードを上げることができます。
近年、銀行の預金金利は低く、預金でお金を増やすことは難しくなりました。また、日本人の給与自体も1990年代から増えていないと言われており、給与所得の全額を預貯金しているだけではお金を増やすことは難しいです。
そこで、お金を効率よく増やすための選択肢として、自身の持つ資産で株式や債券を購入して運用する選択肢があります。
FP技能検定の勉強をすれば、金融資産運用に役立つ基礎知識が身につきます。
理想のキャリアを目指す上で、金銭的な束縛から解放される一助となるはずです。
金融リテラシーは自由な職業選択に役立つ
金融リテラシーを高めることで、将来のお金に対する不安が解消されます。
FP技能検定の知識を活用すれば、自身のライフプランを設計をすることができます。
ライフプランとは人生設計のことで、各個人の理想とする将来像を実現するために必要となる資金額を推測し、必要資金のどのように調達するかを設計します。
つまり、ライフプランを設計することで、将来のお金に対する不安を払拭して理想のキャリアを目指すことができるようになります。
どの程度の給与があれば、生活を維持できるのか把握しておけば、いまの会社で一生働くべきか、思い切って転職を決断すべきか判断することができるでしょう。
「働くこと」=「お金を稼ぐこと」という側面があるのは確かです。
しかし、お金のために好きでもない仕事を一生続けるのであれば、転職を一考すべきです。
そういった方はぜひFP技能士の資格を取得して、金融リテラシーを向上を目指しましょう。